買い手が求める共存しえない性能である「柔らかくしなるフィーリング」と「コントロール性能」。
これらの共存を可能とした革命的なラケット、それがクラッシュシリーズ。
今作は前作クラッシュで感じた打球感とボールの飛びのミスマッチが少なく、より扱いやすくなっています!
本記事ではクラッシュ100プロ V2.0を徹底レビューしていきます!
CLASH 100 PRO V2.0
ウッドラケット以上にしなり、厚ラケ級の安定性を発揮するCLASH。
フレーム上部のカーボンのレイアップをアップデートする事により、CLASH本来のしなりはそのままにv1.0に比べてスイートエリアを上方向に拡げ、ボールへのパワー伝達性が向上します。
プレイヤーモデルのCLASH 100 PRO。
Wilsonの説明より

2019年から登場したシリーズなので、ラケットの性能の良さの割には使用者は少ないイメージです!
本記事でわかること!
- ラケットデザイン
- 搭載テクノロジー
- ラケットスペック
- ラケットの使用感
- メリット・デメリット
- どんな人におすすめか
- 他のラケットとの比較
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レポート
ポイント
・しなり感強めのパワラケ
・前作より飛びの安定感UP
・スピン性能も高めで抑えが効く
・弾道の調整も容易
・ボールを潰している感覚は控えめ
スペック
✔長さ:27.0インチ
✔フェイスサイズ:100平方インチ
✔ウェイト:310g
✔バランス:30.6mm
✔フレーム厚:24.0mm均一
✔ストリングパターン:16x20
ストリングパターン(実測値)
デザイン
ウィルソンの企業カラーでもある赤を前面に押し出したデザインで、ウィルソンのクラッシュに対する本気度が伝わってきます。
スロート部は”CLASH”がエンボス加工になっている点も特徴的です!
テクノロジー
・FORTYFIVE
⇒カーボンの編み方をアップデートし、スイートスポットをフェイスの上方向に移動。
・STABLE SMART
⇒ウィルソンが特許を取得したクラッシュ独自のスロート形状により、ラケットの安定性UP!
前作からの大きな変更点はスイートスポットがラケットの上方向に移動し、さらに16%広がったということ!
ブレードV8.0と同様、グロメットとエンドキャップには地球にやさしい植物由来のプラスチック(分解が可能なプラスチック)を採用しているよ!
打球感:しなってやや柔らかめ
フレーム厚からは想像できないほどのしなり感があり、打球感はやや柔らかめ。
しなり感がありますが、パワーもあるラケットのため、ボックスフレームのような粘っこさはなく、弾きもほど良く感じられます。
しなり感以外にも、引っ掛かり感もあり、打球感による安心度はかなり高いです。
パワー乗りはよいものの、暴発感が少ないのがいいですね!
ただしなりがある分、ボールを潰す感覚はやや感じにくかったです。
ボールの飛び:前作より安定した飛び
黄金スペックのラケットより少しだけ飛びが落ち着いた飛び感。
スピンのかかりも良いので、ボールの飛びの調整はしやすい!
普段ファントムO3を使っている自分でも、普段通り打ってオーバーアウトはなく、深いボールを打ち続けることができるほどのコントロールのしやすさ。
前作のクラッシュがボールが飛んだり、飛ばなかったり飛びの安定感がなかったので、今作のボールの飛び感はGood!
さらに今作は飛びの調整だけでなく、弾道の調整もやりやすい!
欠点としては、直線的なボールのスピード感は、黄金スペックラケットにはやや劣る感覚でした。
スピン性能:かかる
スピン性能も高めです!
前作よりかかりは良く、ボールは飛ぶのに、オーバーアウトは少なかったです。
しなり感と引っ掛かり感がともにあるので、スピン量の調整もしやすいのも好印象!
総評
メリット
・ボールの飛びの安定感UP
・スピン性能も高め
デメリット
・フラットのスピード感はやや不満
前作のクラッシュシリーズはしなりは強く感じることができましたが、打球感と飛びのギャップがすごく、自分には使いづらさがありました。
しかし、今作はしなり、スピン性能、パワーのバランスが良く、他のラケットに比べても制球力は上がりました!
パワーもありますが、しなりとスピンできっちりコントロールできる使用感は好きな人が多そう!

こんな人におすすめ
・パワーとコントロールの両立を求める人
・しなりがあるパワラケが欲しい人
・ピュアドライブ系より少し飛びを抑えたい人
クラッシュ100プロとの比較
クラッシュ100プロとクラッシュ98は大まかな使用感はほぼ一緒!
その差は打ち比べてみないと感じにくいかも。
スペック比較
品名 | クラッシュ100プロ | クラッシュ98 |
長さ | 27インチ | 27インチ |
フェイスサイズ | 100平方インチ | 98平方インチ |
ウェイト | 310g | 310g |
バランス | 30.6mm | 30.6mm |
フレーム厚 | 24.0mm均一 | 23.5mm均一 |
ストリングパターン | 16x20 | 16x20 |
違いは100プロの方が弾きがよく、ラケット1本分くらいよく飛ぶ!
打球感もより柔らかく感じます!
対して、98はボールを潰す感覚は強くなってます!
また、弾道も気持ち低めです!
さらに飛びが落ち着いている分、暴発感が少ないのは98!
スペックもかなり近いし、飛びの微調整には嬉しいラインナップ!
クラッシュ98の記事はこちら。 続きを見る
【ウィルソン クラッシュ98 V2.0 2022 徹底インプレ】頼れる制球力!クラッシュシリーズのツアーモデル!(Wilson CLASH98 V2.0)
この山の個数で自分の好みの使用感か予測できる人もいるほどで、一部のマニア達には重要視されてるんだ!
今まで使ってきたラケットのヨーク部を見て、自分の好きな山数の統計をとってみるのも面白そうだね
勝手に比べてみました
+剛性:NOVA100
クラッシュ100プロより剛性がありボールを潰していきたい人はNOVA100がおすすめ!
飛び感、スピン性能は互いに近いものがあり、ラケットの移行はしやすいはず!
NOVA100はフレームの剛性でボールを潰して、ボールを制御する使用感!
さらに、ボールの球威が単純に増します!
スピン性能もクラッシュ100プロよりわずかに高い印象。
対してしなり感でボールを制御したい人はクラッシュ100プロ!
しなりのあるパワラケという珍しいラケットで、しなり感が好きな人はどっぷりはまりそう。
ボールを潰してコントロールするNOVA100、しなりでコントロールするクラッシュで両者の良い持ち味が出せています。
ダイアデム NOVA100の記事はこちら。 続きを見る
【ダイアデム NOVA100 2020 徹底インプレ】使用者急増中のコントロール性能高めのパワラケ!(Diadem NOVA100 2020)
ライバル:スピードMP 2022
クラッシュ100プロのライバルになりうるラケットはスピードMP!
スピードMPもパワー乗りも良く、スピンがよくかかるのでボールのコントロールには定評があります。
打球感も共にマイルド系で使用者も多い人気モデル。
スピードMPがクラッシュ100プロに勝っている点はフラットのスピード感!
球離れも良く、直線的にボールが飛んでいくのでフラットのボールのスピードと伸びはスピードMPのほうが出しやすいです。
弾道の調整もできますが、これはクラッシュ100プロのほうがやりやすそう。
クラッシュはしなりによるホールド感があり弾道の上げやすさがウリ!
高弾道ボールで勝負を仕掛ける際はクラッシュ100プロが一枚上手!
クラッシュ100プロで球離れが悪いなと感じたらスピードMPはおすすめです!
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